手紙

映画「手紙」を見た。

東野圭吾の小説が原作の手紙。
既に小説を読んでいて、ストーリーは予め知っていたが、
映画化されるとどんな感じになるか、ちょっと楽しみだった。

で、感想。。。

軽くストーリも紹介してみる。

弟の学費を手に入れるため、強盗殺人をしてしまった兄。
そして、「殺人犯の弟」というレッテルを常に貼られ、差別され、
仕事も恋愛も全てが台無しになってしまう弟。

手紙によって、兄弟は連絡をとり繋がっていたが、
やがて弟は兄との決別の意思を固める。

で、また感想。。
ネタばれあり。

兄にとっては外界との唯一の繋がりである、大切な手紙。
弟にとっては、「殺人犯の弟」というレッテルから常に逃れたいのに、
忌々しい現実を突きつけてくる兄からの手紙。

その人その人にとって、手紙の意味合いは違うのだけれど、
やはり重要な意味を持っていて、その重みが痛いほど伝わってきた。

電気屋の会長の話が胸に響く。
由美子からの手紙を取り出したシーンだ。

「差別されるのは不当ではない。当然のことだ。
誰でも、犯罪から自分の身は遠ざけたいと思うものだ。
殺人犯やそれに近しい人間から逃れたいと思うのは、自己防衛本能だ。

お兄さんはあなたが今まで受けてきた不当な差別をも考えなければならなかった。

あなたが差別されること、それも含めて、殺人に対する罰なのだ。

何処に行ってもその事実から逃れることはできない。

ここが君のスタートする場所だ。逃げるな。
この手紙の主はあなたのことを深く理解してくれている方だ。
そういう大切な人との繋がりを１つ１つ増やしていくこと、それが君のやるべきことだ。」

由美子の温かい気持ちと、会長の言葉の重み、双方が交じり合い、
非常に心に染み入る。

本っっっ当に良い映画。
東野圭吾の名作を、本当に巧みに表現してくれている。

キャスティング的にも沢尻エリカや山田や玉山の好演も光った。

是非ともオススメしたい一本である。

今度は、東野圭吾作で映画になっている、「秘密」や「変身」なども見てみたい。

オススメ度：★★★★★（5/5）

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