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書籍「国家の品格」

今月になって2冊目の新書を手に取る。

1冊目は「人は見た目が9割」という過激なタイトルの新書だった。
が、過激なタイトルの割には心に響くことがなかったので、感想は割愛した。

で、今回の「国家の品格」である。

国家を語る以上、その人の思想・主義が深く介入する問題なので、
感想を述べると、私個人の思想・主義を述べる可能性がある。
「ツバメランド」というヤクルトスワローズを応援するサイトの性質上、
管理人が気持ちを全てぶちまける訳にはいかないので、ここでは内容を軽く紹介したい。
(内容を以下で触れるが、私の言葉になっている点はご容赦頂きたい)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

日本人たるもの日本人としての誇りを持つこと・持てることが大切である。
そして、世界中の人々から尊敬される国であるべき、
そして、真の国際人を作るべく教育もするべき、そう筆者は述べる。

では、どんな国が尊敬を集めるのか?どんな教育が真の国際人を育てるのか?

資本主義経済が発展し、自由・平等がポリシーのアメリカだろうか?
それは違う。

自由とは誰かの自由を侵して手に入れるもので、自由という言葉は偽善的である。
平等にしても、能力主義は平等であるとは言い難い。
能力のない者を切り捨てるのが能力主義であるし、そこに平等はない。
逆に、徹底的な年功序列主義も平等ではない。
能力のある者が正当に評価されないからだ。故に、平等という言葉も矛盾を抱える。

そもそも、アメリカの資本主義・民主主義自体、その論理には問題がある。

資本主義の根本である株式を考えてみよう。
会社は誰の物か?資本主義の論理に当てはめれば、間違いなく株主の物だ。
だが、会社には株主以外にも様々な利害関係者がいる。
従業員を筆頭に債権者・取引先など多くが会社に関わる。

株主は有限責任であり、自分が投資した額以上に責任を負わなくて良いと同時に、
株の売買を通じていつでも会社との関わりを絶つことができる。
会社の状態が悪くなってくる、そんな情報が入れば「売り」が生じる。
例外はあるが、いつでも逃げ得る状態にあるわけだ。

一方の従業員は逃げれない。会社が潰れてしまえば失業である。
そもそも、従業員が汗水垂らして、会社を大きく強くしていく。
そういった意味では、会社は従業員の物という理論も考え得る。資本主義の矛盾である。

民主主義にも問題はある。

民主主義、言い換えれば国民主権であるが、主権を有する国民が正当な判断を行えるのか?
まず、そこに問題がある。
国民主権による選挙にて圧勝し、ナチスという政党が台頭した。
ナチスはマスメディアを使いながら国民の高い支持率を武器に、拡大路線へ走った。
国民主権の危険性である。

更に言えば、現在の多くの国民はマスコミに大きく影響されている。
主権は国民にある、それは建前であって、現実に世論を動かしているのはマスコミではないだろうか?小数のマスコミによって世論が変わる。それは恐ろしいことではないか。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ほんの少しだけ、内容部分にも触れたが、詳しくは本で見てもらいたい。

この本の核となるテーマとして、日本がこのまま欧米化して良いのか?というのが挙げられる。
日本には日本の、欧米には欧米の文化がある。
今は失われつつあるが、日本には武士道精神が根付いている。
かくも儚い「さくら」を愛でる繊細な心も持っている。
「改革」という響きの良い言葉で、実際は単なるアメリカ化。
そこに「国家としての品格」があるのか、意味があるのか、内容が伴っているのか。
そういう疑問を提起している本著である。

考え方が、右の方・左の方、双方共に読んでみると面白いと思う。

点数:★★★★☆(4/5) かなり面白い

yasu | 雑記2006年05月30日コメント(0)トラックバック(0)

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